症例報告:瀬尾 建実(鍼灸師)2020.7
jitsurei 36歳・女性・第2子不妊 治療を始めて1ヵ月で自然妊娠!


>>不妊治療状況と来店動機

第1子は自然妊娠。その後2人目を希望したが2年経過しても授からず。病院治療を考えたが、初診予約が数か月先になると言われ、それまでに体質改善を希望して来店。

生理状況

生理周期は28~32日間、第1子出産前は27日で規則正しく来ていた、生理量は少ない、生理痛は重い、頭痛も生理3日目まで出やすい、塊あり、生理の色は暗紅色、周期を通して全体的に低体温。

パートナーの状況(男性不妊)漢方・鍼灸の有無

なし。


>>婦人科以外の随伴症状・病歴

疲れやすい、冷え症、イライラ、不眠、頭痛、立ちくらみ、首肩こり、胃痛、膨満感、息切れ、皮膚の荒れ、むくみ、貧血、便秘、高血圧。


>>中医弁証と鍼灸三焦調整法所見

・弁証:気虚痰湿瘀血
・治療原則:健脾化痰化瘀

・上焦:顔が赤らんでおり熱感強い、肩甲間部の張り感があり硬い
・中焦:寝不足による疲れ、ストレスで季肋部の張り感が強い
・下焦:むくみが強く、特に膝から下の冷えが強い

自律神経の乱れから睡眠が満足に取れていない状況であるため、慢性疲労の改善を狙う。BMIが33あり病理産物である痰湿と瘀血を瀉す。気血津液の流れを良くして、上焦の熱を下焦に引っ張り、全身の血行を良くする。



>>結果・総論

通院ペース:週1回
通院期間:1カ月

・経過:
鍼灸2回目:寝つきが良くなる、足先に温かい感じあり、昼間の尿量が増えた、夜間尿1回は変わらずあり、頭痛やイライラが抑えられている、血圧が正常値になった。
鍼灸3回目:夜間尿なくなる、頭痛なし、お通じ3日に1回が2日に1回に、朝すっきり起きれている。
鍼灸4回目:妊娠検査薬で陽性、胃のむかつきあり、睡眠7~8時間とれている、頭痛なし、夜間尿±。
鍼灸5回目:胎嚢確認、つわりが出てその後外出困難となる、漢方のみ錠剤で継続。

・この方は3回の鍼灸治療で妊娠できたことから、元々は妊娠できる力を持っていたと思われる。
・1回目の治療後から体の変化が多くあり、特に睡眠状態が改善されたことが良かった。
・中医学における体質では、血瘀(けつお)、痰湿(たんしつ)など体内の詰りや流れが悪い所があり、本来血流に乗って運ばれるホルモンがうまく流れないことで、卵胞の成長に影響が出たり、基礎体温の乱れにも繋がっていた。
・この方の例では、寝不足と慢性疲労から生活のリズムで負のスパイラルが起きており、そのどこかの悪循環を断ち切るのに鍼灸が功を奏したのではないかと考えられる。


>>漢方服用の有無

誠心堂薬局にて漢方煎じ薬服用。